運動の不器用さを「努力不足」にしないために。DCD水泳指導研修会を開催しました
8月23日、なかい水泳予備校の講師を対象に「DCD水泳指導研修会」を開催し、12名が参加しました。
DCDとは、発達性協調運動症のこと。
手足を同時に動かす、見た動きをまねる、動作を順番につなげるなど、複数の動きを組み合わせることに難しさがある状態です。
水泳も、水中で姿勢を保ちながら、手や足を動かし、呼吸のタイミングを合わせる「協調運動」です。
そのため、
「説明を聞いているのに、動きをまねできない」
「何度練習しても、動きがつながらない」
「できていたことが、少し条件が変わるとできなくなる」
という姿が見られることがあります。

「やる気がない」で終わらせない
思うように動けない子どもを見て、
「集中していない」
「練習が足りない」
「もっと頑張ればできる」
と考えてしまうことがあります。
しかし、本人は一生懸命取り組んでいても、動き方が分からなかったり、複数の動作を同時に行うことが難しかったりするのかもしれません。
また、できないことを見られるのが恥ずかしい、失敗が続いて疲れている、困っていることをうまく伝えられないという場合もあります。
「やりたくない」の奥に、「できない」「恥ずかしい」「疲れる」「言えない」が隠れていることもあります。
だからこそ、子どもの様子をすぐに「やる気」の問題にせず、
この子にとって、何が難しいのだろう。
と考えることが大切です。
子どもを練習に合わせるのではなく、練習を子どもに合わせる
今回の研修では、DCDの基礎だけでなく、水泳指導の中で見られるサインや、子どもの動きをどのように観察するかについて学びました。
そして、動きを小さく分ける、伝え方を変える、練習する環境を整えるなど、一人ひとりに合わせた具体的な指導方法についても考えました。
同じ説明を聞き、同じ練習をしても、身につき方は一人ひとり違います。
もっと頑張らせることだけが、指導ではありません。
伝え方や練習方法、道具、姿勢、周囲の環境など、講師側が変えられることはたくさんあります。
子どもを練習に合わせるのではなく、練習を子どもに合わせる。
指導する側の見方が変われば、その子に合った新しい一歩をつくることができます。
一人ひとりに合った水泳指導を
なかい水泳予備校には、一般的なスイミングスクールでは練習への参加が難しかった子どもたちも通っています。
だからこそ私たちは、泳ぎ方だけではなく、その子がどこで困っているのか、どのような条件なら安心して参加できるのかを考え続けたいと思っています。
運動の不器用さを、本人の努力不足にしないこと。
「できない」と決めつけるのではなく、その子に合う方法を探すこと。
誰もが安心して水泳に挑戦し、生涯にわたって楽しめる環境をつくるために、なかい水泳予備校では、これからも講師研修と指導の質の向上に取り組んでまいります。











