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臨床発達心理士の子どもの発達コラム 〜体調管理に注意しよう〜

こんにちは!臨床発達心理士の趙です。

いよいよ冬らしく気温が下がってきましたね!

11月は、一年の中でもとくに体調を崩しやすい季節です。朝晩の冷え込みが強くなり、日中との寒暖差も大きく、気温の変化に体がついていかなくなる時期でもあります。例年、学校や支援の現場でも「急に熱が出た」「ずっと咳が続く」「鼻水が止まらない」といった相談が増える季節です。

子どもたちは大人に比べて体温調節が未熟で、自律神経の働きもまだ発達の途中にあります。そのため、気温の急な変化や生活リズムの乱れ、疲れなどが重なると体調不良につながりやすいのです。11月は、運動会や行事ラッシュの余韻、文化祭や音楽会の取り組みなどで気が張ることも多く、心身ともに負荷がかかりやすい“季節×行事”のダブルパンチ月間とも言えます。

■ 風邪をひきやすい理由 ― 子どもの「発達」と季節の関係

① 体温調節の未熟さ

子どもは大人ほど汗腺が発達しておらず、温度変化に対応する力がまだ弱い状態です。

② 鼻・のどの粘膜が弱い

乾燥が強まる11月は粘膜が乾きやすく、風邪ウイルスが侵入しやすくなります。

③ 睡眠不足と疲れの蓄積

行事が多く、頑張り屋の子どもは知らないうちに疲労が蓄積します。「疲れる → 免疫が落ちる → 風邪」の流れが生まれやすい季節です。

④ 学校生活の密度が濃くなる

集中・切り替え・姿勢保持などでエネルギー消費が増え、夕方に体調を崩すこともあります。

■ 「風邪をひきやすさ」は、実は“心のサイン”でもある

気温だけでなく、環境変化・友だち関係・学習面の負荷など、心理的ストレスが体調として表れることもあります。特に発達に特性がある子は刺激に敏感で、心の疲れが体に出やすいことがあります。

■ 家庭でできる、11月の“心と体のケア”

① 帰宅後の15分を見直す

ぼーっとする/好きな遊び/横になる時間をつくると、疲労回復が早くなります。

② 寝る前のルーティン

入浴は寝る90分前、画面は30分前オフ。睡眠の質が免疫に直結します。

③ 温度×湿度のセット管理

温度20〜22℃、湿度50〜60%が目安。乾燥は風邪ウイルスを増やす要因に。

④ 頑張りすぎサインをキャッチ

イライラ・ぼんやり・朝起きにくい・好きなことへの意欲低下などはSOSの場合があります。

■ 発達に凹凸のある子どもへの特別な視点

感覚過敏の子:寒さ・乾燥に敏感

注意散漫タイプ:体調変化に気づきにくい

過集中タイプ:疲労に気づかず突然ダウン

特性がある子には、上着・加湿・休憩など“先回りの環境調整”が特に有効です。

■ 保護者へのメッセージ

11月は体調の揺らぎが起こりやすい季節です。子どもが風邪をひいてしまった時は、季節の変化に体を合わせる練習をしている途中です。安心できる関わりが、体調回復にも予防にもつながります。

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